親の財産管理のために「後見人になろう」という方も多いと思います。
そんな方は家族信託の制度も検討することをおすすめします。
家族信託とは、信頼できる家族に財産を託して管理や処分してもらう契約です。
裁判所を利用しないので柔軟に対応でき、裁判所への定期的な報告も不要ですので、比較的自由に財産をご本人のために活用できます。
契約には専門家によるコンサルティングが一般的なため、初期費用こそ高くなりますが(家族信託は50万円から100万円、任意後見は10万円~30万円)、一度信託契約を結べば、ランニングコストはかかりません。
また、家族信託には「後継ぎ遺贈型受益者連続信託」という、ご本人が亡くなったときの相続人と、その次の代相続先も決めることができるという制度も特徴的です。
一方、後見人制度は、財産管理だけでなく身上保護を行うことも業務の一部です。
例えば、老人ホームへの入居手続きや、病院への入退院手続きなど、生活に関する法律行為のサポートが必要な方は、後見人制度の利用が向いてると思われます。
後見人制度と家族信託の併用もできますので、それぞれの特徴を比べた上で検討するといいでしょう。
中島健祐 桃井心